看護師のパワハラという悩ましい問題

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パワハラはなぜ起こるのか

これは簡単です。

パワーバランスがあるから、パワハラが起こるんです。

自分は良かれと思って注意したことが、相手にとって「パワハラ」にあたることってたくさんあるんです。じゃあ「注意しない方が良かったの?」ということになるのですが、自分もパワハラだと言われて傷ついて、相手に本意が理解してもらえないのだったら、注意しなかった方が良かったのだと思います。分かりませんか?好きな相手に「綺麗だね。」って言われたら嬉しいけど、好きでもない相手に「綺麗だね。」って言われたら気持ち悪いし、ムカつくでしょう?アレと同じなんですよ。同じ内容のことでも、誰に言われるかによって相手の耳に入るか、入らないかがあるんです。

私はパワハラがなぜ起こるのかを学ぶために、以下の本を読みました。本を読むことで、なんとなく頭の中にある概念や現象が、言語化されるので本を読むことは本当にお勧めします。自分の人生に役立つ本を、たくさん読めると良いですね。

この本で言う『叱るの本質は何か?』と言う項で、権力の非対称性という前提条件があると言っていました。

他者を変えようとする手段と言う視点で考えると、叱るを成立させさせるための重要な前提条件が見えてきます。それは、権力のある人がない人に対して行うという権力の非対称性。自分の権力が及ばない人のことを、本気で変えようと思う人は滅多にいません。自分に権力があるからこそ人を変えたい、変わって当然という発想が生まれやすいのです。親が子に、上司が部下に、先輩が後輩に「叱る」ことが起こりえても、逆の立場の人が「叱る」ことはあまりありません。その場合は、怒る、不満をぶつけるなど叱る以外の言葉になることが多いでしょう。つまり叱るには、権力の行使としての側面があるのです。

叱る依存がとまらない P29〜

これはどこかでみた構図ではないでしょうか?そうです、DVや家庭内暴力やいじめの構図と一緒です。

自分より力の強いヤツに殴りかかっていく動物ってほとんどいないんです。自分の命が大切ですから。 相手が自分より弱いから、だから暴力で相手を捻じ伏せる。人間だけでなく、他の動物も皆同じだと思います。何を言うんだ、叱る事は暴力とは違うんだ。注意することが暴力に当たると言うのなら、注意することすらできない。そう思う人は多いと思います。 では、叱るとはどういうことなのでしょうか。「叱る」と言う行為は、言葉を用いてネガティブな感情体験(恐怖、不安、苦痛、悲しみなど)を与えることで、相手の行動や認識の変化を引き起こし、思うようにコントロールしようとする行為だとこの本では定義されていました。

あなたは「叱る」「注意する」ことで相手にネガティブな感情体験を与えてしまった。そして相手の行動をコントロールしようとしたんです。だからそれはパワーハラスメントにあたるんです。

パワハラは親告罪になりえる?

「いや、もうそんなこと言われたら、誰にも指導できないし、誰にも話しかけられないよ。」そう思う人もいるかもしれません。それはおじさんたちが「いや、何を言ってもセクハラ、セクハラって言われるんじゃもう話かけることもできないよ。」と言っているのと同じなのです。

あなたが間違っている、あなたが悪い。と言いたいわけではありません。

ただ、あなたは相手にとって注意をするふさわしい人ではなかったと言うことなのです。

あなたはまだ、相手にとって指導をする立場の人ではなかったと言うことなのです。

DVや家庭内暴力のようにパワハラが刑事罰になることってあるのかな?と思って調べてみたんですが、脅迫罪・名誉毀損・侮辱罪あたりはなってもおかしくないですね。分かりやすいブログがあったので、掲載しておきます。

なぜ、パワハラはなくならないのか

人がいて、みんなで仕事をする限り、パワハラってなくならないでしょう。

一つ、なくなる方法があるとするならばパワーバランスを考えなくていい組織に所属して生活することです。

一人一人が自立して、お互いにお互いの立場に脅かされることなく仕事をしていく。

そんな職場なら、パワハラは起こらないでしょう。

そんな職場、ないわ!!!そう思ったら、この本を読んでみてください。

理想を語るのって、すごく大切なことだと思います。

どういう職場が素晴らしい職場なのか、自分ではなかなか言語化できません。出来ないときには、本を読む。

これがベストの選択では無いのかもしれない、でも目指すべき場所がなければ、どこに行っていいのかわからない。 少なくともパワハラが原因で、スタッフが辞めていく職場は健康ではない。そんな職場には、誰もいつかないし私自身も居たくない。どうしたら職場の環境が良くなるのか?それは管理職だけが考えることではなく、一人一人が良いと思って目指す場所を共有することが大切なのではないかと思います。綺麗事だと言うのは簡単です。 行動すること、それだけが自分たちの居場所を居心地良くしていくことにつながるのです。

そうじゃなくて「今、 パワハラをなくすために何とかできる事はないの?」と困っている人に提案します。

あなたがパワハラを受けたと思ったら口に出してください。言葉に出して、相手にパワハラを止めてほしいと伝えてください。そうじゃないと相手は、自分がパワハラをしたとは思っていません。気がつかないのです。

あなたがパワハラをしたと言われた立場の人は、まずは冷静になってください。そして、少し謙虚になってください。その注意は、あなたがするべき注意だったのでしょうか。あなたの言葉が正しくても、相手に受け入れられないのであれば、その言葉は意味をなさないのです。 相手にレディネスがなければ、あなたが教育をしても成長は望めません。それは、あなたのせいでは無いのです。相手の成長と、自分の教育が、マッチしないだけなのです。

あなたは悪くないので、指導する人を変えてもらいましょう。 あなたが傷つく必要はありません。

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    この記事を書いた人

    超絶前向き。なんでもチャレンジ。
    看護師、保健師資格所有。現在も大学病院で勤務中。ひよっこ管理職。
    ポジティブシンキング、ミニマリスト、健康やお金、生活のアレコレについてアウトプットします。誰かのお役に立てる情報があれば、マイプレジャー。

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